昔の人々のくふう

ムジナ窯

炭焼きはかつてこの地域の大切な現金収入として盛んに行われていました。

房総丘陵の砂泥質の地質は、横穴を掘るのに適しています。斜面を利用して、まず横穴を掘って煙突を地上に出し、蒸し焼きにするときは入口を土で塞ぐというわけです。見た目が動物の巣穴のように見えることから「ムジナ(アナグマや狸などを指す)窯」と呼ばれます。近所のお年寄りの中には「入口が小さいから炭にする木材を中に積み上げるのは自分たち子供の仕事だった」「子供の頃はよく手伝わさせられたもんだ」」と仰る方もいらっしゃいます。土地の特徴を活かした昔の人のたちの工夫ですね。

​白尾(びゃくび)の川廻し

房総丘陵独特の地形利用に「川廻し」があります。房総丘陵を流れる川は、下刻しつつ蛇行しています。川廻しとは、この蛇行する河川を隧道や切通しによって短絡し、河道だったところを水田にする工事です。

川廻しは、江戸時代から盛んに行われ、養老川流域には約150ヶ所、千葉県全体では約450ヶ所にもなります。少しでも水田が作れるなら、と努力を惜しまなかった先人たちがしのばれます。

​養老渓谷にあった弘文洞はこのあたりで最も有名なもので、江戸時代に作られました。白尾の川廻しは昭和になってからの比較的新しいものです。当時はトンネルでしたが、残念ながら1980年代、弘文洞の崩落(昭和54年)の数年後に天井部分が落ちてしまい、現在は切り通しになっています。

ここ

①崩落直前の白尾川廻しトンネル

​②現在

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